【📚講師の実体験談】“言葉を発せなかった生徒”が、美術高校に合格するまで。
- 札幌デジタル絵画
- 4月22日
- 読了時間: 6分
――講師としての初心、人生が変わった瞬間の記録。
こんにちは。
私は現在、デジタルイラストを専門に教える講師として、多くの生徒さんと向き合う日々を送っています。
これまで様々な年齢や環境の方と接してきましたが、今でも心に深く残っている「ある生徒さん」の話があります。
それは、講師として駆け出しだった私が出会った、“目を合わせられない”、“言葉を発することすらできない”ほどの人見知りだった中学生の女の子のことです。
今回は、その彼女が、無事に美術系高校の受験に合格するまでの物語を通して、講師という仕事の重みと、心からの喜びをお伝えできたらと思います。
🧒 出会いは静かに
彼女が初めて教室に来たのは、ある春の日。お母さまに手を引かれ、うつむいたまま教室のドアをくぐってきたその子は、目を合わせることもなく、小さく何度もうなずくだけでした。
お母さまいわく、「絵を描くのは好きみたいで、いつも家でノートにずっと描いてるんです。でも、学校では人前で話すことができなくて……」と。
初回のレッスンでも、彼女は一言も喋りませんでした。
私が話しかけても、小さくうなずくか、そっと視線をそらすだけ。
それでも、彼女がタブレットを手にした時の目の輝きは、今でも忘れられません。
まるで「ここが自分の世界だ」と語っているかのような集中力と安心感がそこにありました。
🎨 絵を通して心を開く
それから、毎週少しずつ、彼女との距離を縮めていきました。
最初のうちは、私が描いたラフスケッチを真似する形で進めましたが、ある時彼女が、自分の“オリジナルキャラクター”を描いて見せてくれたんです。
それは、MBTI診断をもとに、彼女自身の解釈で16タイプのオリジナルキャラクターとして表現していました。
その瞬間、私は心の中で「きた!」と叫びました。
言葉よりも先に、自分の“絵”で表現することで、彼女は世界と繋がろうとしていたのです。
それからというもの、彼女のペースに合わせて授業を行い、「答えることが苦手なら、聞いてるだけでいいし、描いて返してくれるだけでいいよ」と伝えると、彼女は毎回、見事なまでに“絵で答えて”くれるようになりました。
🏫 「受験」という試練
彼女の進路について、お母さまから相談を受けたのは中学3年生が始まる頃でした。
「実は、本人が美術の高校に行きたいと言っていて……でも、面接もあるんですよね…?」
もちろん、不安は大きかったと思います。ただ、私はこう答えました。
「大丈夫です。絵の技術も、心の準備も、これから一緒にやっていきましょう。」
彼女の“絵で伝える力”は確かでした。あとはそれを“自分の言葉”にするだけ。
面接の練習では、私は「声に出さなくてもいい。最初は目を見るだけでいいからね」と、ほんの小さなステップから始めました。
6ヶ月間かけて一緒に作ったポートフォリオは、彼女自身のストーリーが詰まった素晴らしい作品集になりました。
受験当日、彼女は緊張しながらも、面接でしっかりと「好きな画風」について語ったと、「一緒に作ったポートフォリオ作品も披露して積極的に説明していた」と、お母さまから後日連絡を受けた時、私は思わず感動しました。
🌸 合格。そして、講師としての覚悟。
数週間後。
彼女は見事、第一志望の美術高校に合格しました。
教室でその報告をしてくれた日、彼女は初めて自分の声で「ありがとうございました」と伝えてくれました。
これまでの授業でも、彼女の心の中にある感謝の気持ちはしっかりと伝わっていましたが、こうして言葉にしてくれた瞬間は、胸が熱くなるほど嬉しかったです。
その時、私は講師としてひとつの「原点」をもらいました。技術を教えるだけでなく、「心を育てること」。それが、この仕事の真のやりがいなのだと。
✍️ 今、そしてこれから
この体験を経て、私はどんな生徒さんとも「その人のペースで向き合うこと」を大切にしています。
・話すのが苦手でも・自分に自信がなくても・大人になってから絵を始めても
“描きたい”という想いさえあれば、誰でも「変わる」ことができる。絵は、言葉のいらない最高の自己表現であり、自信を育てるツールだと、私は信じています。
これからも、講師としてただ技術を教えるだけでなく、生徒さんの「人生のターニングポイント」に寄り添える存在でありたい。そして、「絵が描けるようになった」その先にある“自己肯定感”や“生きる力”を育てることができたら、教える者としてこれ以上の幸せはないと感じています。
最後に|迷っているあなたへ
この記事を読んでくださっている方の中には、もしかしたら
「私にも描けるのかな」「今さら始めても遅いのでは」
と、思っている方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です。どんなスタートであっても、“描きたい”という気持ちがあれば、絵は必ずあなたに応えてくれます。
講師として、私はそれを何度も見てきました。次は、あなたの番です。
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